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イルケシュタムを越えて

イルケシュタムを越えて

By on 2009,8月 4, in | 0 comments

この日はいよいよ中国を抜けキルギスへの入国を果たす日である。

国際バスステーションよりタクシーを手配し、中国とキルギス国境であるイルケシュタムへ向かう。

イルケシュタムまでは2時間ほどの距離である。ウイグル人の運転手は猛烈なスピードでタクシーを飛ばす。時速120kmくらい出ていたのではないだろうか。道は直線的でかなり空いているとはいえ、時おり対向車とすれ違う時の緊張感は異常だった。

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険しくつらなる山脈。国境までの道からはこのような絶景が広がる

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遠くにそびえる天山山脈が美しい

 

途中、同じように国境に向かっていたカップルが同乗し、一緒に国境へ向かう。2人はシンガポール人のシャオインとオーストリア人のグレッグといい世界一周旅行をしていた。

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中国側の国境・イルケシュタム

 

中国側の国境では荷物検査が厳しかった。まず荷物の中身をすべて見せなければならない。それだけでなく、PCの中やカメラの写真までも検閲対象となる。男性諸君は特に注意が必要だ。PC検閲の際、あやしい動画ファイルなどがあれば否応なく再生させられるからである。デジカメのチェックでは中国国内で撮影した写真を1枚1枚確認され、場合によっては消去しなければならない。私はカシュガルの街で見かけた軍人の隊列をこっそりと何枚か撮っていたが、その写真は没収となってしまった。(ただしカメラ本体のSDカード以外のメディアまではチェックされなかった)

結局2時間ぐらいかかって荷物検査が終了。

ここからはトラックをヒッチハイクしてキルギス側の国境まで向かった。

こちらは拍子抜けするほど簡単な検査しかなく、あっけなく国境越えが終了した。無事キルギスへ入国できたのである。

キルギスは非常に親日的な国であり、日本人の管理人を見るや笑顔で握手してきた。もっともキルギスではあいさつ代わりに握手をする習慣があるのだが、これだけでも温かみを感じられるものであった。

さて、この日はサルタシュという町まで行かなければ泊まる宿がない。 我々3人は再度タクシーを拾い、サルタシュへ向かった。

タクシーはかなり年季が入っていた。ドアを開け閉めするたびに車内には粉塵が舞い上がり、ガソリンのにおいが充満している。おまけに付近の標高が高く夜はかなり冷え込んだ。雨も降り出し、道は舗装などされておらず悪路そのものである。しかも昼からほとんど何も口にしていない。私はすっかり体調を崩してしまった。

1~2時間走っただろうか。ようやくサルタシュへ到着した。我々は1泊50ソムの簡易宿泊所のようなところで宿をとった。

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キルギス料理定番の羊のスープ。冷え切った体にはなんと美味しかったことか。

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1泊50ソムの宿。


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すっかり憔悴しきった管理人

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寝室は意外と清潔で快適


 

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