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ウルムチを目指して

ウルムチを目指して

By on 2009,7月 25, in | 0 comments

2009.7.25

朝6時起床。
鄧さんは僕よりも一足早く出発するようで、出発直前に叩き起こされ、撮った写真がこの1枚。

今日は西安からウルムチへ出発する日だった。

ウルムチは新彊ウイグル自治区の区都であり、世界でもっとも海から遠い都市といわれている。
人口は200万人ほどで、その90%は漢民族が占める。ウイグル自治区は地下資源に恵まれており、資源開発のため国策として漢民族の入植が進められているからだ。ウイグル自治区の名もむなしく漢民族の町になってしまっている。自治区のトップも実質的に漢民族であり、ウイグル人は教育や就業など社会的な面で差別されているときく。

今月下旬にも、漢民族とウイグル民族の衝突があったばかりだ。過去にも何度も同様の事件は起こっているが、今回の事件は近年では比較的大規模な衝突だそうである。ウイグル人は漢民族を目の敵にしており、外見が漢民族に近い僕は、ウイグル人の襲撃を受けないかと、さすがに緊張する。

こういった情報を、西安出発までの間、スタバでかき集めていた。

それにしてもスタバはこんな内陸の奥地まで進出していることに驚きを隠せない。wifiもつながるし、店内もおしゃれな雰囲気。中国人の平均月収は3万円というが、300円もするコーヒーを飲みに来る人民がいることにも驚く。

出発のため西安駅へ向かった。

西安駅

西安駅。ここからは西はカシュガル、東は上海まで鉄道で行くことができる。内陸部の中心都市の1つに恥じない立派な造りだ。

さすが人だけは有り余っている国、人民でごった返している。
駅の中は薄暗く、車内に持ち込むお菓子やカップラーメンなどの食料品が売られている。
駅のトイレに立ち寄ると、そこはニーハオトイレであった。

前後の人との間には仕切りがあるものの、その仕切りの高さは1mもなく、しゃがんだ状態でも首から上は丸出しの状況。そんなトイレにしゃがみこみながら、用を足すもの、新聞を読むもの、人それぞれであった。

日本では遭遇しない状況に面喰いながら、僕も用を足すことにした。

郷に入れば郷に従え、である。角度によっては陰部が丸見えだが、意外に恥ずかしくないものである。

さて、ニーハオトイレのあとはウルムチ行の列車を待った。

長蛇の列ができており、漢族の人の中にウイグル族の人も散見された。これからとうとうウイグル自治区へ入るのだという実感がわく。

列車が到着した。列に並んでいた人たちが我先にと乗り込もうとする。押すな、押してない、で取っ組み合いの喧嘩も発生していた。
しばらくすると乗車ゲートが開き、一斉に人民たちがゲートへ駆け込む。
列車は指定席なので、あせる必要はまったくないのだが。

僕も列車に乗り込んだ。座席は二段ベッドの上である。

ウルムチまでは約30時間。

期待に胸を膨らませながら、その日はすっと眠りに落ちた。

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車内販売の弁当。味もなかなかうまい。

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